7年待ったaztecがようやく動いた。プライバシー特化プロジェクトとしての復帰は確かに注目だが、今回のトークンセール計画は市場で結構な議論を呼んでいる。



先月、aztecが独自トークンAZTECの発行を正式発表した。ジェネシス供給量は103.5億トークン。投資家向けが27.26%、チーム向けが21.06%、財団向けが11.71%で、残りの21.96%がトークンセール対象。セール方式はUniswapの新機能「継続的清算オークション」を初採用し、透明な価格発見を目指すという触れ込みだ。

だが問題が山積みだ。まずエアドロップがない。7年間ネットワークを支えてきた長期ユーザーからの不満が噴出している。次にFDV評価。開始時の時価総額は3.5億ドルで、最新の株式調達ラウンド比で約75%割引という設定だが、コミュニティからは「プロジェクトの実績と釣り合わない」との批判が絶えない。

ロックアップ期間も厳しい。Genesis Sequentialセールと公開オークション両方で12ヶ月のロック期間が課されている。現在の弱気市場環境では、参加者のリスクが相当大きくなる。さらにKYC要件とNFT発行を義務付けているが、これはプライバシー重視の姿勢と矛盾するとして、また別の議論を招いている。

なぜここまで慎重な設計なのか。背景には、aztecの激動の歴史がある。2018年ローンチ以来、イーサリアム上でのプライバシーソリューション構築に注力し、Paradigm、a16z、Coinbase Venturesなど大手VCから総1.19億ドル以上を調達してきた。だが2022年のTornado Cash制裁以降、プライバシー関連プロジェクト全体の規制リスクが急増。2023年3月、aztecは主力サービス「aztec Connect」を閉鎖し、開発をZero-Knowledge言語「Noir」と次世代ブロックチェーンにシフトした。この決定は市場に大きな衝撃を与えた。

TVLは当時ピークの2100万ドルから最低400万ドルまで落ち込んだ。市場の熱は完全に冷めていた。

ただ、プライバシー分野に転機が訪れた。昨年11月、米国裁判所はTornado Cashへの制裁が違法だと判決。今年3月、制裁対象リストから削除された。この違法判決がプライバシープロジェクトに新たな機会をもたらした。aztecはこの好機を活かし、今年2月に財団設立を発表。パブリックテストネット立ち上げ後、わずか4週間で30以上の新規アプリが開発され、17000以上のノード接続が実現した。

Zcashなどプライバシーコインが注目を集める中、aztecのトークンローンチは悪くないタイミングだ。だが市場環境の不透明性を考えると、短期的な流動性獲得後、長期的なエコシステム発展を維持できるかは未知数。現在の価格は$0.02、FDVは約2.5億ドル。プライバシー分野の回復がaztecの成功を左右することになりそうだ。
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