トランプ一族の新しい金儲けの手口を目撃した。ビットコイン採掘企業を装いながら、実は株価の高騰を利用した投資家からの資金吸い上げゲームだったという話。



エリック・トランプが立ち上げた「アメリカン・ビットコイン」は、市場価格の半分でビットコインが採掘できる「金のなる木」として宣伝された。2025年9月の上場時、投資家たちは熱狂的に飛びついた。でも帳簿を詳しく見てみると、話は全く違う。

実際のところ、この企業が保有するビットコインの約7割は採掘ではなく、株式売却で購入したもの。つまり、投資家から集めた資金でビットコインを買い集めていたわけだ。真の採掘コストは1枚あたり約9万2000ドルなのに、エリック氏は5万7000~5万8000ドルという低い数字を強調していた。減価償却や設備費、マーケティング費まで含めると、実現利益を出すにはビットコイン価格の大幅な上昇が絶対条件。

さらに巧妙なのは資金構造。約3億3000万ドルの機器購入時、同社はビットコインを担保に入れ、現金払いを後回しにした。ビットコイン価格が下落した場合、担保のビットコインで返済することになる。つまり、採掘したビットコインがすべて機器代の支払いに消えてしまう可能性がある。

IPO後の戦略は露骨だった。株価が異常に高い時期に大量の自社株を売却し、その資金でビットコインを爆買い。その後、株価は92%も暴落。一般投資家の累積損失は推定5億ドルに達した。

この間、エリック氏の個人資産は約9000万ドル増加。イヴァンカを含むトランプ一族は、ホテル事業で培った「見栄えを良くする」テクニックを仮想通貨に応用した。実際の採掘能力よりも、ブランド価値と誇大広告で株価を吊り上げ、その間に内部関係者が抜け出す。昔のゴルフ場買収の時と同じ手法だ。

興味深いのは、エリック氏が「銀行にブラックリストされたから分散型金融に参入した」という話。でも調べてみると、JPモルガン・チェースは口座の一部を閉鎖した後も、大型融資の借り換えに応じている。つまり、銀行排除は言い訳で、本当の理由は単純な金儲けの機会を見つけたからだろう。

市場が「MAGA熱狂」と呼ぶメーム株ブームの中で、トランプという名前だけで「愚かな資金」が大量に流入した。それを見越した仕組まれた裁定取引ゲーム。株価が正気に戻る前に、どれだけ資金を吸い上げられるかという競争。

現在、ビットコイン価格は当初から31%下落。採掘事業の経済性はますます厳しくなっている。エリック氏の会社が生き残るには、ビットコイン価格が35%上昇する必要があるという試算もある。あるいは海外の政府系ファンドから資金注入を受けるか。実際、UAE関連の投資家がすでに動いているという報道もある。

この事件が示すのは、仮想通貨市場がいかに政治的影響力と結びついているか、そして個人投資家がいかに簡単に利用されるかということ。「金のなる木」という触れ込みは、いつも誰かの手を潤すためのものなのだ。
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